「松◇クリスタル◇」ライブの初日昼公演を観に行ってきました。
明けない夜はありません。松浦亜弥の復活を告げるライブでした。以下はレポに非ず。んなもの書けん。


各所で酷評された以前のツアーの現状維持であるならば、盲目ファンの自分とは云えども、もはや見て見ぬふりはできないと事前に考えていたけれど(何様?)・・・杞憂に終わりました。なんだすごいじゃないか。「なんだ」とは「なんだ」ですが、直前まで理由なき悲壮感と期待感が複雑に入り混じっていたものですから、期待通りだという嬉しさが込み上げてくると同時に、肩の力が抜けたというか拍子抜けをしてしまいました。もちろん良い意味で。
MCで「めちゃめちゃ緊張している」と松浦本人が語ったように、はじめこそあまり声が出ていないような気もしましたが、やはり彼女は彼女でした。復活もクソもない、元より好調。歌うことが嬉しくてたまらないという幸福感が全身から溢れ出ており、自分が観た前回ツアーの後半以降、その勢いは衰えていません。著しく変わったのは演出です。あちこちにマイナーチェンジが施され、随分と印象が変わりました。特に『The Last Night』は必見であります。あまり評判が良くない曲ですけれど、もともと楽曲・歌唱ともに完成度は高いのではないかと自分は思っています。あとは好みの問題。ぜひとも長く歌い続けてほしいものです。


聞くところによると、今回の演出は後藤さんのライブを踏襲したものであったそうです。同じツアースタッフですから納得できるところではありますが、いかんせん後藤ライブを観たことがない自分にはわかりません。それにしても、スタッフの存在は、良きにつけ悪しにつけ影響が大きいのだと実感。全面的な変更ではないにせよ、前ツアーでファンがこうしてほしいと望んでいた点の幾つかが改善されていたように思えます。その中でも、松浦ライブの醍醐味の一つであった長尺MCを敢えて短く抑え、演出によって全体の流れを切らないよう配慮されたことは、今回の変更点の最たるものといえるでしょう。自らを「歌手」と断言してやまない彼女ですから、その判断は妥当なものであるように思えます。また、照明演出の改善も大きな変更点でありましょう。
依然としてショートバージョンが多かったけれど、それは単に短く切ったものではなく、それぞれに少しずつ変化をつけたものであって短い中にも最大限に魅せようとする意図が感じられました。音源の切り貼りでメリハリをつけようとした演出は、意地悪くみればやや安直だといえなくもないですが、何の手も加えぬ音源の垂れ流しから脱したことは画期的なのではないでしょうか。良い。


とはいっても、落ち着いた頃にはあちこちから不満の声があがるに違いありません。かく云う自分もないわけではありません。けれども、ようやく批判を批判として受け止めることのできる土台ができたのです。これからいかようにも改善が可能でしょう。そして今後、彼女自身の求めるものがより明確に表れる時がくれば他に言うことはありません。いつか「松◇クリスタル◇」はひとつの通過点にすぎなかったのかと思い返せる日が訪れるような気がします。そう遠くない未来に、きっと。ここから再スタートです。
なーんて知ったようなことを述べてはみたものの、いいものはいい、結局はそれに尽きるのです。ムダに長い悪文は全て蛇足であります。じゃあ書くなよ。


そんなわけで、より一層代々木ライブが楽しみになってまいりました。既に26日のチケットは取っていたものの、当初25日は行かないつもりでした。が、初日公演をみたのち、ヤフオクで定価以下だったのをいいことにうっかりチケットを落札してしまいました。ついでに友人ひとりを道連れに。ウヒヒ。
もし代々木ライブが素晴らしい内容であれば(おそらくなるでしょう)、もうこれまでのように複数回足を運ぶことはよそうと思っています。惰性で繰り返し観ることを避け、一定の距離を保ってぼんやりと見つめていこうと思うのです。・・・たぶん。
ムッ、冷静に考えれば、わざわざ宣言するほどのことでもありませんな。感覚がおかしくなっている証拠であります。