このところハロプロ界隈では、ライブや握手会、また小規模のファンクラブイベントなど催し三昧だそうです。いちどきに情報を整理しきれぬ自分なので、いまだ把握できずに困っております。とは言っても、ファンクラブ未加入なので、そのほとんどには縁がありませぬ。一度くらいは握手を、というよりは間近で見てみたいと思うのが哀しくもいじましいファン心理というものでしょう。当然、自分とて例外ではありません。事務所の思うツボだとは知りつつも、そろそろ自分も加入したほうがいいのかしらんと迷う今日この頃です。今さらかよ。


そんな中、つ、ついに先日イベントに行ってまいりました・・・SAKEROCKの。@新宿タワレコ
以前DCPRGのライブを観に行った際に、幾つかある前座の一組として登場したSAKEROCKトロンボーンスキャット&MCの浜野謙太の強烈なキャラクターを前面に立てイロモノっぽく振る舞いながらも、その実、演奏自体は相当しっかりしているように思え、ははぁ騙されんぞと訳のわからぬことをつぶやきながら、それ以来気にかけていたバンドです。的外れであれば申し訳ないのですが、演奏技術の巧緻やジャンルの違いこそあれ、エンターテイメントに徹する姿勢はどこかウルフルズあたりに通ずるものがあるような気がします、と言えば極論にすぎるでしょうか。過剰な自意識ゆえの恥じらいというか、黙っておけばいいのに己の懸命な姿を自身で茶化さずにはいられないところというか。こういうのってきっと男に特有の感情だよなぁと勝手に共感。だからなのか、時に生真面目さも窺い知れる浜野謙太のハイテンションな爆笑MCに対し、周囲の女性客がしきりに漏らしていた「カワイイー」という感想に、少しばかり違和感を覚えたり覚えなかったり。はたして、その一言だけで片付けてしまってもいいものか。そもそも裸にエプロン姿で汗をかきかきトロンボーンを吹く小太りの男はカワイイのか。謎だ。
良い意味で砕けた調子のかっこいい演奏であり、ジャズ、ロック、ラテンなどがないまぜになったような(たぶん)自分にとっては新鮮でヘンテコな音楽です。サマソニにも出演するそうで、あとドラマの「タイガー&ドラゴン」にも出演しているとか。検索すればすぐにわかりますのでリンクはしませんが、SAKEROCKの公式サイトは必見。「永遠のハマノケンタ」なる下らないにもほどがある素晴らしいコンテンツでは、松浦さんの午後の紅茶のポスターを前にして物真似をする、題して「午後のハマノ」の写真もあり。ちっとも似てません。愛すべきバカ。かくありたいものだ。断る。


さて演奏終了後は待ちに待って・・・いない、男4人組によるサイン会及び握手会。
時あたかも松浦さんのファンクラブイベント握手会の真っ只中。喜色満面の人々が次々と量産され、選ばれし者たちが我が世の春を謳歌していたに違いないその時に、あぁその時に、自分は一体なにをやっているのでしょうか。握手やサイン目当てにCDを購入したわけではないのですが、しかし貧乏性ゆえにこのまま帰宅するのも忍びない。ええい相手を松浦さんだと思えばいいのだ、さもなくば同じ4人なのでメロン記念日だと思えばいいのです。簡単なことではないか、ほぉら天使のように可愛らしい笑顔、絹のようになめらかで透き通るような白い柔肌、何だかとってもいい香りがするぞ・・・なはずもなく、汗でしっとり濡れたゴツゴツとした感触、肌にまとわりつく臭いなき臭気は間違いなく男のそれでした。悲しい。自分の番がきて最初に発してしまった一言がさらに悲しい。「男ですみません」。なんだそれは。女が大勢を占めていたとはいえ、尊大に構えるのは論外としても、別に卑屈になる必要はないじゃないか。しかも、ムダに時間にゆとりがあり、人によっては1,2分話し込むこともありましたので邪険に素通りするわけにもいきません。が、話しておかねばならぬことも一切ありません。かといって、微笑みながら無言で手を温め続けるのは双方ともに勘弁願いたいところで、それだけは避けねばなりません。仕方がないので、かっこいい演奏だったということを告げたのちに、DCPRGのライブ時に観客の爆笑を誘っていた長渕ネタについて苦し紛れに話を振ったところ、うわぁ懐かしいー、そんなこともあったなーと思いがけず好感触が返ってきました。社交辞令とは承知しておりますが、もはや思い残すことはございません。我が生涯に一片の悔いなし。この手は洗わないぞー。すみませんウソを申しました。