後浦なつみのライブの昼公演に行ってまいりました。
終わりなき抗争の果てに開場前にして既に死屍累々、一瞬即発如き様相で各陣営が硬直状態に陥っているのかと思いきや、拍子抜けするほどにのどかでありました。「後藤真希」の文字を誇らしげに背負った特攻服の兄ちゃんは無類にいい人でした。ネットの世界は信用ならん。さて噂に聞いていたアンコール合戦、後方から声を枯らして孤軍奮闘する松浦ファンの勇者あり。身捨つるとも名を取らんとするそのモノノフの心意気にいたく感動したわけですが、自分はファミリー席に潜り込んでいたので残念ながら助太刀できず手拍子をするのが精一杯。許せ。かくして涙を呑んで知らぬ存ぜぬを決め込んだのでありました。あなたの勇姿は生涯忘れません。
ハロプロ関連のライブでは自分は借りてきたネコのようにおとなしく、ぎこちなくリズムを取るだけで基本的には突っ立っています。どうも名前を連呼することに要らぬ羞恥心を覚えてしまうので、松浦ライブでは「あーやや、オイ」の「オイ」部分を発するのと手拍子くらいしかしないのですが、余程のことがなければそのライブに即したアンコールをするのは最低限の礼儀だと思いますから、今後は彼の遺志を承継し精進することに致します。反省しましたので、以後アンコールに精を出します。が、別に全てを画一化する必要はないと思いますので、それ以外は知らん。あぁこうして人は先鋭化していくのでありましょうか。


後藤・松浦MC
松浦さんの「こだわりは何ぞや」の質問に後藤さん答えて曰く、「とろけるチーズをトッピングした塩ラーメン」。自宅でも試すらしく、そこで某インスタントラーメンのCMの音楽を口ずさみ会場にそれとなく知らせたのですが、それは立場上会社名をはっきりと口に出すのが憚れるためなのでしょう。そこまでは一歩引いた立場だったのです。ところが、直後にもろに日清の名を発し、すかさず「関係者の方今日はいないよね〜」と観客全てを巻き込んだ上、己の出演するUFOのCMに持ち込み、後藤さんの配慮を瞬時に無に帰す松浦さん。強引だ、しかも宣伝かよ。挙句、後藤さんに話を戻して、テンポよく且つ強制的に振り付けを行わせていました。さすがと評すべきか、我がの宣伝に余念がない。こうなれば故意に台本の筋から外しているような気がしないでもありません。初めてだと言いつつも即座に対応できる後藤さん、むぅこれは阿吽の呼吸でしょうか。いいぞいいぞ。


安倍・松浦MC
安倍さんの「20歳になったらどうしてる」の質問に松浦さん答えて曰く、「『22歳の私』のような自分の年齢の歌を歌いたい」。ここまでは真っ当。次に松浦さんが「安倍さんは30歳になったらどうしてる」と質問。さらに、これを受けた安倍さんの苦笑と慌てようを見て、すかさず「動物園で働くのはどうか」といったニュアンスの発言。うぉぉぉ失礼だ。こえー。これも台本から外れた内容だと思われます。かといって流れが中断されることはなく、安倍さんが仕返しに突っつく場面もあり、区切りがいいから30歳に設定したとかなんとかフォローを入れながら、歌を歌っていたいという真っ当な結論で大団円。これも仲が良い、もしくは打ち解けてきた証拠と自分は解します。そうに違いねぇ。そうあってくれ。舞台裏でのケンカはよせ。いいぞいいぞ。


以前の公演がどうなのかは知りませんが、MCにおいては姉御肌かつ微妙に毒舌の松浦が発動していたような気がします。不穏な空気を漂わせつつも実は徐々に仲がよくなってきているのではあるまいか。鼻についた人もいるでしょうけれど、ある種のトリックスターだと思って大目に見てやってくださいな。めっぽう気の強い家族の中で揉まれているらしい松浦さんはそういう人なんです、きっと。
普段MCにはさほど重きをおいていないのですが、安倍・後藤ペアに上手く馴染めるだろうかと勝手に心配していたので取り上げました。ときおり空気が凍るMCおもろい。そんなわけで自分は後浦なつみを十分に楽しめました。ただ、以後も続いて欲しいかといえば微妙であったりもするけれど。そのかわりに3人で不穏なコントやろうぜ。


つづく。つづけ。