松浦亜弥後藤真希安倍なつみの期間限定ユニットが結成されるという噂を小耳に挟みました。ソロ三人衆が集結とはムダに豪儀であります。空間認識能力を著しく欠き、いちどきに把握できる人数がせいぜい三人までの自分ですから、三人というのは丁度いい塩梅かもしれませぬ。まぁ、三人にとってメリットがあるのか、また外部への訴求力を持ちうるのかどうか疑問に思わないでもないですが、程度の違いこそあれみんな好きですから、ここは素直に喜んでおきます。


思うに、各自の個性を未加工のままに提示したような前回の「ごまっとう」は、いかにもソロ歌手が三人揃ったという風情であり、意図がよくわからない上に、お互いに歌声を相殺してしまった感がありました。そもそも『Shall We Love』は、後藤さんありきの楽曲だったように思います。
今回は安倍さんを中心に据えてくることが予想されます。しかし、通常であれば後藤さんの硬質な歌声が自然に際立つでしょうから、どちらかというと柔らかい(?)声質の安倍さんとあやや嬢は少し分が悪くなるような気がします。もちろん楽曲次第でしょうし、それが面白ければ一向に構わないのですけれど、いずれにしても従来どおりの平等なパート割りでは新鮮味に欠けるでしょう。実績ある三人衆なのですから、これまでとは異なる方法を試してほしいところです。



・・・と、昨日の時点で上記の内容を書いていました。何様でしょうか、自分は。
このユニットについて本日発表されたらしいコメントと画像にさっそく目を通しました。ユニット名は「後浦なつみ(のちうらなつみ)」だそうです。安直に英語を用いないところには賛同いたしますが、要するに「ごまっとう」の二番煎じなんですかね。あと、わざわざ「のち」と読ませる部分に何か含むところがあったりするのでしょうか。たぶん無い。
それにしても、あの異様に似合わないヅラは・・・。安っぽいのが悪いとは申しません。申しませんけれど、想像を絶する安っぽさにかける言葉が見当たりません。そして、肝心の楽曲は「セクシーでダンサブル」かつ「ラップが入ってたり、パワーを感じる曲」だとか。戦々恐々。文法おかしい。
もはやその文言だけで随分なえてしまったのですが、こうなれば「普段出来ないことをやろう」の言葉に一縷の望みを託すしかありますまい。このさい誰が前面に立ってもいいのです、お手軽な平等主義など排して思いきった役割分担がなされることを期待します。
そこであやや嬢です。ユニットに参加した場合、ほぼ例外なく歌い手としての自我を抑えて背景に溶け込むか、さもなくば歌声に変化をつけられる器用さゆえに飛び道具と化す彼女であります。そこで以前から自分が勝手に主張しているように、その性質を逆手にとって、今回はメインパートに一切関知せず、大仰なコーラスを独りで担当してほしいものです。これまでの楽曲でコーラスがすばらしいことは既に実証済みですから、いっそのこと大沢伸一氏あたりに編曲を依頼し、異様に凝った多重コーラスを以って器楽的に歌を構築してみてはどうですかね。さらに無意味にスキャットなぞが入っていれば、少なくとも自分は喜びます。そして、安倍さんと後藤さんがその上を縦横無尽に駆け巡るというのは・・・むぅ、わけがわからん。


現時点で先入観を抱くのは危険ですので、とりあえずは大人しく待つことにします。野暮なことは申しますまい、実はけっこう期待しているのです。コーラスに。