ミュージックフェアの放送が2100回を迎えたらしく、なぜか4週連続に渡って松浦さんが出演しています。1回の収録を小分けにしているとはいえ、毎週のごとく歌う姿が拝めるのは嬉しいことです。


・『ハナミズキ
一青窈さんと共に。二人が手を繋いだままで登場します。最初と最後のフレーズ以外は一青窈さんがコーラスを努め、松浦さんが主旋律を歌います。ファンの方にとっては心外だったのかもしれませんが、人数が少ない場合はコーラスがずれると全体が破綻しかねず、それゆえ安心して任せられる人に託すのが常でしょうから妥当ではないかと思います。むしろ自分なぞは松浦さんのコーラスこそ聴いてみたかったのですが、それはもう少し先のことになるのかもしれません。わりとコーラスが好きなもんで、1曲限定とかでハロプロも本腰入れて取り組んでほしいなあ。これだけで元が取れると言わしめるほどに練り上げたパフォーマンスを長期的な視点で模索しても面白いのではないでしょうかね。
さすがに一青窈さんが一枚上手と申しましょうか、歌声がギュッと濃縮していながらもサラリと聴かせていて、そこはかとない詩情が感ぜられたような気がします。共演しているものですから比較は避けられぬところであり、松浦さんの方がやや密度が不足しているように思え、また生硬にすぎる気がしないでもありません。しかしながら、最近ご無沙汰の若さゆえの直情さや荒削りな部分が滲み出ていたとも言えますし、いわゆる「上手い」歌ではないのでしょうが、僭越ながら今はこれで十分だと思います。今から小奇麗にまとめて型にはめても仕方があるめえ。その意味では彼女らしい歌でありました。少なくとも松浦さんにとっては歌い手冥利に尽き、貴重な経験となったのではないかと想像してみた次第です。知らんけど。


・『砂を噛むように・・・NAMIDA』
少しばかり気負っていそうなものの初披露時から安定した歌声で安心して聴けます。演奏は原曲を忠実に再現。このところ歌い終えた後にホッとした表情を見せることが増え、緊張を隠さなくなってきたような気がするのですが、それにしてもエロくだらなくて素晴らしいプリッツCMとのギャップがすさまじい。当人がどう思っているかは知る由もないけれど、まあこちらとしては振り幅上等といったところです。状況が厳しいことは百も承知。それでも、いかなる形であれポピュラリティは放棄せずにいてほしいと思います。