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- アーティスト: 土岐麻子
- 出版社/メーカー: LD&K
- 発売日: 2004/02/25
- メディア: CD
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解散したCymbalsのヴォーカリスト土岐麻子のソロ作品。ジャズのスタンダードとされる楽曲のほかに、ボサノバ風にアレンジされた『September』や『Everybody Wants To Rule The World』などが収録されていて、彼女のルーツを垣間見たような気にさせる。
実父である土岐英史をはじめ、大坂昌彦、納浩一、大石学などの豪華なメンバーによる肩肘張らない演奏がさりげなく楽曲に彩りを与える。風薫る草原に立つシンガーソングライター然とした佇まい。自然と耳元に寄り添う彼女の温かな歌声が周囲を淡く照らす。
個人的には、かつて慈しんだ者への惜別を歌う『The Good Life』が好み。過ぎ去りし日々を優しく包み込む叙情的なサックスや訥々としたピアノの音色、寄せては返す包み込むようなブラシの音色。癒えることのない想い。最後に歌われる「Bye Bye」では、静かではあるが確かな決意が滲む。その凛とした彼女の歌声に抗いようもなく惹きこまれる。